はねこ日記

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【日記】映画『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』はマジもんのコアファン向け映画【軽微なネタバレ含む】

こんにちは、はね子です。


引用元:最新予告&日本版ポスタービジュアル解禁!さらに、ジェイソン・ブラムから日本のファンに向けたコメントも到着!! | NEWS|映画『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』公式サイト

2月9日公開の『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』(以下、映画版FNAF)を見てまいりました。

原作である『Five Nights at Freddy's』(以下、ゲーム版FNAF)は某ホラー実況者の動画で初めて知り、それからたくさんの考察動画を拝見しました。残念ながら私自身のゲームスキルが乏しく自己攻略はできていません(私は1作目の3夜目で詰んだ)が、ゲーム版FNAFは当時配信されていた全作品を実況動画で追いかけるくらいには好きでした(たしか私がハマっていたのはSister Locationがリリースされた直後なので8年ほど前になります)。

ゲーム版FNAFは1作目リリースから10年を経ているので随分歴史の長いコンテンツでもありますね。


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だからこそ、今回の映画公開もトレイラーが発表されてからとても楽しみにしていたのです。

制作が『M3GAN』を作ったブラムハウスだったこと、映画化決定から数年もの時間をかけて丁寧に作られていること、欧米での興行収入が良いことなど期待できる要素はたくさんあったのですが、中でも1番に映画を見たいと思ったきっかけがFNAFシリーズといえばのYouTuberである『イシイニキ』さんが激烈に推していたことです。

米国公開時に英語版で見に行くほどの熱量を持った方なので、彼が「FNAF好きなら間違いなく見るべし!」と太鼓判を押す以上、ファンが楽しめる映画になっていることは間違い無いと確信しました。イシイニキさん、パンフレットにも寄稿したのだから驚きですよね。


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なお、せっかくなのでパンフレットは買いました。ゲーム版と映画版の類似点や相違点をめっちゃ語ってくれてるので読んでて超楽しいです(実物写真撮ろうとしたらギラギラ輝きまくったのであきらめたよ!! ごめんね!!)。

そういうわけで、せっかくなので感想を語っていきたいなと思います。

ネタバレ配慮はしていますが、一部ネタバレに含まれる要素有り(主にゲーム版FNAFの内容に触れてます)で語っているのでご注意ください。

興味がある方はお読みいただけると幸いです!

映画感想

映画版FNAFは先人が語った通りに「ファンが物凄く楽しめる作品」です。しかも、ただのファンではなくて考察とか謎解きが好きなコアファン向け。

これは断言して良いと思うのですが、純粋にゲームが好きで本作の沼に浸かりきっていないファンだと本作は視聴後に残念な気持ちになると思います。いっそのことジャンプスケアゲームという知識すら無いような、一切事前知識がない方が楽しめるかも…?

私はコアと言い難いけどライトとも言えないような絶賛中途半端ファンだったので、映画のために全作品復習しました(ゲーム作品を実況で、小説作品を解説動画で、いろんな考察系動画もかなり拝見させて貰って勉強しました。膨大すぎてえげつないほど時間費やすよ!)。なので、完全理解できなくとも、ゲーム版FNAFのストーリーやキャラクター・世界観は分かっているつもりなのでかなり楽しめました。

目玉のフレディ達アニマトロニクスはもちろん、ファズベアー社のピザ屋など原作再現の細やかさは圧巻です。正直、一回ではとても気づかないような仕掛けも多く、私もパンフレットを読んで「そんなところまでこだわってたの!?」が沢山ありました。いやほんと、この映画「ええー! そんな小ネタがそんなところに!?」となるたびにニヤけられる人ならまず間違いなく楽しめるんですよ。

そもそもゲーム版FNAFが好きな人は恐らくやり込み勢(または考察好き)が揃っていると思うので、細かな要素をあえて分かりづらくしている演出が如何にもファンを喜ばせることを狙っていると感じました。絶対ファンに繰り返し映画を見させようとしてる。なんなら新規開拓を二の次にしてるレベルですよ、この映画。

よって、私個人の映画に対する総評は「非常に面白く何度でも見たい。コアファンであればお勧めしたい」です。ナンバリングの多いゲーム版FNAFを2時間程度の映画にまとめるためのオリジナル要素もほぼ違和感なく世界観に落とし込まれていました。

マイナス部分はジャンルがホラーのはずですが、全くホラーではないことでしょう。個人的な感覚だと怖いよりもかわいいが勝るため、ライトホラーの域にも達していません。アビーちゃん可愛すぎるんだよな。そこにフレディたちが相まってめちゃかわよいなんだよな(てか、日本でのレイティング全年齢向けだってさ!! そりゃ怖くねーわ!!)。

正統派なホラー映画を期待している方、ゲームらしさを求めた緊張感とジャンプスケアを楽しみにしている方にはあまりお勧めできない作品に仕上がってます。ぶっちゃけるとホラー要素は本当に肩透かしを喰らいます。つまらんと言われて納得できるのでホラーコンテンツとしては致命的かも。

制作側がはっきりとファンのための映画と公言しているので、「興行収入400億越え!」みたいな話題性だけで見に行くのではなく、真の意味で楽しむには見る前にそこそこの予備知識が必須なのではないかなと思います。……まぁ、そのハードルがかなり高いんですが(私が復習のために見た動画の視聴時間、倍速使いながら見てるのも多いのに100時間をゆうに超えてるんだぜ⭐︎)。

レビューサイトや感想動画を見てると酷評もそれなりに多く共感できる部分もそこそこあるので、興行収入は多分ファンが何度も足蹴く通った結果じゃないかなぁ……っと。FNAFファンってほぼ変わらない画面に興奮できる変態の集まりなんだぜ? 毎秒異なる絵を見せてくれる映画なんてご褒美そのものだろ。

ちなみに、一切知識ない方が楽しめるかもと思った理由が、今回一緒に映画版FNAFを見た映画好きの父の存在です。父は全くFNAFを知らず、私もあえて「ゲーム原作だよ」しか言わなかったため事前知識は映画トレイラーのみです。

そんな父からの一言目が「割と面白かった」でした。FNAFシリーズ未プレイ勢からしか得られない感想があると思ったので、父に根掘り葉掘り感想聞いたのですが「全く怖くなかった」「人形の出来がいい」「人形が襲ってくる理由がよく分からない」「2回目を見たいとは思わないけど、見て損したとも思わない」などと言ってました。

この感想からわかるのは「分からない部分も含めて普通に楽しめる」ということ。絶賛できなくとも変に期待値が高かったわけでもないから落胆も少なかったっぽいです。結果、普通に面白かったの感想になったのではないかなと思いました(個人的にはファンサ映画が一般にもそこそこ評価されるって十分すごいとは思う)。

長年のファンであるイシイニキさんは、「FNAFの魅力であり、悪いところでもあるのが、謎を持たせすぎること」と語られていました。この指摘は私もものすごく納得で、その謎を解き明かす楽しさがFNAFの楽しみ方の一つであることは間違いないのですが、新規ファン・ライトファンには中々付いていけない要素にもなります。

しかも映画版は時間という制限がある分とにかく説明が省かれ、それなのに謎をどんどん上書きしてくるため理解不能に陥ります。

例えば、ファンとって「アニマトロニクスが人を襲うのは、徘徊する人(警備員)を人と識別できずに内骨格と勘違いしてガワ(着ぐるみwiht中にびっちり鉄骨機械)を被せにきてる」という当たり前のことなのですが、そんなことは映画で全く語られない。ホラーで人形が動くのはよくあることなのですが、多くの類似作品では人形が動く動機づけがしっかり描写されるのに対して、映画版FNAFではほぼ描かれない、などが挙げられます。

察してくれ感が強いのは否めなく、いろんな要素がとっ散らかった印象を受けてしまうのも仕方ないことのように感じました。

コアファンはそういった難解な部分に歳月をかけてじっくり向き合ってるため「それこそFNAFの真骨頂!!」好意的に捉えられるんですが、普通はそうでないと思うので評価は分かれるポイントになるかと。

でもまぁ、是非とも今回の映画で残念に思った方にはヤベェ領域に足突っ込んでるFNAFファン達の解説を見てみようぜ!とお勧めしたいです。

FNAFは1回で理解できないものと諦めて、スルメのようにしゃぶり尽くして楽しみましょう。


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ちなみに、そんなFNAFを知らない人におススメがイシイニキのこちらの動画。ネタバレなしで解説してくれてるので、前情報として拝聴するのにぴったりです。2時間あるけどな!!

 

私はこの映画のおかげでFNAFの魅力を更に深められた気がしたので非常に満足できる作品でした。特にオープニング映像とエンドロールはマジで神。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。